ガチャ<sup>®</sup>って<br>「最も短い恋愛」だ!

NON STYLE 石田さんに聞くガチャ論

石田 明さん

石田 明さん

NON STYLE

2000年5月、中学・高校の同級生だった井上裕介さんと漫才コンビNON STYLEを結成。ネタ作り担当。近年はNSCの講師も務め、演出家、脚本家としても活動中。おもちゃ好きが高じてYouTubeチャンネル「あきらお兄さんのぱいーんチャンネル」などの活動や企業コラボ多数。2016年4月1日にはエイプリルフール企画でタカラトミーアーツの1日社長を務めた。私生活では3人の女の子のパパ。

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本日は石田さんがお好きなガチャシリーズを集めてみました!普段、商品のどんなところにグッときますか?

ミニチュアスナイパーシリーズは、まず落花生スナイパーに撃ち抜かれましたね。何気なく家に置いておけるシリーズがすごく好きで。キッチンの片隅とか、飾る場所を選ばないっていうところが魅力です。本当に自然に紛れているので、こどもたちも見つけるとびっくりしてます(笑)。盆悩シリーズは商品が出る前からこのイラストレーターさんのファンだったんですけど、タカラトミーアーツがドンピシャで商品化してくれました。クスッと笑える独特のゆるさにグッときます。

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お子さんと一緒にガチャ®を回されることも?

僕のうちにはガチャマシンがあるんです。今までに3台購入したことがあって、現在は家に2台あります。なので普段外でガチャ®を回したらカプセルごと持って帰って、自宅のマシンに入れています。僕にしてみたら好みの商品しか入っていない夢のマシンですけど、こどもたちは何が出てくるかわからないので、よく回して遊んでますよ。こどもたちは外で回す時にはアニメ系が好きで、僕とはまた好みが違うので、最近の流行りをチェックできておもしろいです。

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石田さんご自身がこどもの頃は、よくガチャ®を回していましたか?

僕が幼い頃は「こんな不確定なものにお金を出すなんて!」という感じで、親にお金をもらって回した記憶はないんですよ。なので僕のはじめてのガチャ体験は中学生の頃。新聞配達ではじめて稼いだお金を握りしめた帰り道です。「自分のお金がある!」という高揚感で景色が全然違って見えて、いつも通る商店街の突き当たりの、それこそ井上の家の前なんですけど、それまで一切気にしていなかったガチャマシンが目に留まりました。きっとそれまでは回したくても回せないから、見て見ぬふりをしていたんだと思いますが、「え?こんなところにガチャ®あったっけ?」って新鮮に驚いて。それで思い切って回してみたのが始まりです。

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そんな劇的な初ガチャ体験からどんどんハマっていかれた訳ですが、石田さんにとってガチャ®の魅力とは?

「未来がわからない」ってこと。それ自体が魅力です!僕のうちにはガチャマシンがあると言いましたが、一人暮らし時代にはよく自分で書いた指示書をカプセルに詰めて入れていました。例えば“缶ビール×2”とか、“5kmランニング”とか。もう喉がカラッカラッで「今日は飲みたい!」って思っていても、ランニングの指示が出たら絶対に従うので、本当にしんどいんですけど(笑)。自分の意志じゃないところに未来を委ねるのがすごく良くて、刺激的なんです。

大人になると、ある程度は思い通りになるじゃないですか。「大人買い」っていう言葉があるみたいに。そうじゃなくて、「思い通りにならない面白さ」に遊びの本質があると思うんです。

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「あきらお兄さんのぱいーんチャンネル」をはじめ、石田さんは遊びに対してすごく積極的な印象があります。石田さんにとって「遊び」とは?

僕は何に対しても自分なりの楽しみ方を持っていたいんですよ。こどもの頃で言えば、ただ畳の目を数えて「この列と次の列、目の数一緒や!」って確かめたり。バイキングに行ったときは「右から何番目」って決めて取りに行って、全然食べたくないやつを食べたり(笑)。こどもたちにパジャマを渡す時にも、人間クレーンゲームに成り切ってこどもたちに操作させたりだとか。自分の中で楽しめることが多いので、僕は人より幸福度が高いかもしれないです。

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本当に遊びの天才なんですね。

以前Youtubeで紹介した「しょいガチャ」はじめ、一見無駄なものに情熱をかけるっていうのがすごく好きなんです。お笑いも一緒で、本来生きるのには不要なものなんですよね。無駄なものに時間をかけて打ち合わせをして、時には喧嘩までして、めっちゃくだらないものをつくる。そんな無駄が誰かを笑かして、元気にして。僕は今そんな仕事に就けていることがめっちゃ幸せやなと思います。そしてこの役割って、まさしくガチャ®と同じなんです。

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これからのガチャ®に期待することはありますか?

例えばガチャ®を回して、出てきたカプセルをドローンが捕まえて、それを家まで持って行ってくれるとか。「ここで回したのに中身は家まで見られへんねや!」みたいな(笑)。そういう回す人の時間まで巻き込むようなガチャ体験があってもいいなあと思います。

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最後に、石田さんにとってガチャ®とは?

ガチャ®って、「最も短く体験できる恋愛」やと思うんです。片思いで、どうしても欲しくて。だけど振られて。でもやっぱり忘れられなくて。そのときめきが本当に魅力なんですよね。

ハンドルを握って、回して、カプセルが落ちてくる。たったそれだけのことなんですけど、僕は缶ビールを開ける「プシューッ」と同じくらい、ガチャマシンが立てる音には癒し効果があると思っています(笑)。このときめきとサプライズ感は、やっぱりフィジカルでしか体験できない。これからもガチャ®を通してたくさんのサプライズを作り続けてほしいです!

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